2009年3月30日月曜日

キャンパシング

効率的に強くなるためにキャンパシングをやったほうがいいと強い人に言われ、キャンパシングについて改めて調べてみたのでまとめてみる。

コンタクトストレングス

キャンパシングの一番の効果はコンタクトストレングス(接触筋力)の向上で、これは簡単に言うと、デッドやランジで次のホールドを触った瞬間にどれだけの力をこめられるかの能力のこと。そのホールドを止められるか止められないかはこのコンタクトストレングスによるところが大きい。

コンタクトストレングスは最大筋動員率によって決まるのだけど、最大筋動員率を高めるには瞬間的に最大筋力の限界近くの負荷をかける必要がある。キャンパシングの負荷はそれにとても近いためコンタクトストレングスのトレーニングに有効。

他にもキャンパシングによってタイミング、筋肉の動きの協調、自信などダイナミックムーブに必要な能力と、最大筋力を発揮し続けるスタティックな力も向上させることができる。また、次のラングを止めた瞬間の体の振れを抑えるのはクライミングに必要とされる体幹の強化につながる。

フレッシュな状態で行う

コンタクトストレングスのトレーニングは瞬間的に最大筋力を発揮する必要があるので、体が完全に回復したフレッシュな状態で行うべき。各セットの間もしっかりレストする必要がある。クライミングの後の疲労が蓄積した状態でのキャンパシングは非効率。また、負荷の強いトレーニングなのでやりすぎには注意する。

オープンハンド

キャンパシングは基本的にオープンハンド(タンデュ)で行う。オープンハンドはクリンプ(アーケ、カチ持ち)の力も向上させる(とメトリウスの説明書に書いてあるけど本当だろうか?)し、指の故障が起きにくい。小さなラングの場合、4本指だと中指が反ってしまうことがあるが、その場合は小指を除く3本で行ってもよい。ちなみに、オープンハンドはポケットやスローパー、ダイノのときなどに必須の持ちかたでもある。

反復回数と負荷

キャンパシングの目的は持久力ではないので、各トレーニングのムーブは反復回数がそれぞれの腕で3-5回程度になるくらいの難しさに設定する。負荷が高すぎる場合は壁や椅子に足を乗せて補助にしてもいい。

パワースロー

各ラングに一番下から順番に1, 2, 3...というように番号をつけた場合、たとえば1にマッチした状態でスタートし、まず右手で4をとり、続けて左手で6をとって、右手も6にマッチして終了というようにする。これを間隔を変えて1-2-6, 1-3-6, 1-4-6, 1-5-6のように全ての間隔でできるようにする。このトレーニングでは、1-4-81-5-9のように自分の限界のラング間隔を伸ばすように努力する。リードハンド(最初に出すほうの手)を変えて2回で1セットとする。また、登るよりも下りるときのほうが負荷が高いため、一番上でマッチしたら終了とするのではなく、そこから下りてくるようにするのも効果が高い。

ダブルダイノ

当然だけどダブルダイノはパワースローよりも負荷が高い。最初は一番近くのラングへ1回だけ飛び移るとこらから始めて、力がついてきたらラング間隔と回数を延ばしていく。下に向けてのダブルダイノもできるようにする。上級コースとしては1-3-2-4-3-5-4-6のように2段登って1段下がるものがある。

プライオメトリクス

さらに負荷を高める方法として、上のラングをとった瞬間に素早く下のラングに戻したり(6,46を取った瞬間に4に戻すのを表すとすると、1-4,2-5,3-6,4-7,5など)、上のラングから下のラングにダブルダイノして瞬時にまた上のラングにダブルダイノするリバースダブルダイノなどがある。このように一瞬で筋出力を切り替える方法をプライオメトリクスと言って、最大筋動員率が飛躍的に高まるそうだ。その一方で、プライオメトリクスは負荷が非常に強い上級者向けのトレーニングで故障の可能性も高い。

スタティック

キャンパシングによってスタティックな力も向上するけど、パワースローを短い間隔で可能な限りゆっくりとしたスピードでやればスタティックな力のトレーニングになる。他にもスタティックなラダー(1-2-3-4-5-6-6-5-4-3-2-1)や片手ロックオフ(詳しくは片手ロックオフ参照)なども有効。

バリエーション

保持する指を少なくしたり、大きさやタイプの異なるラングを使うなどしてバリエーションをもたせることができる。ラングの大きさが変わると使う筋肉も変わる。小さいホールドでは前腕が、大きいホールドでの遠いラングをとるムーブでは上腕や背筋が鍛えられる。また、インカットしてるラングとフラットなラングでも使う筋肉が違うため、できる限りバリエーションをもたせるほうが効果が高い。

参考